私たちは「お金のことをちゃんと学ばなきゃ」と思った瞬間、急に難しい専門用語の世界に放り込まれたような気持ちになりますよね。
家計簿、投資、節約、資産形成……。
聞き慣れない、できれば聞きたくない言葉が並ぶだけで、
「うわ、むずかしそう……」「イヤだな〜……」とドアを閉めたくなる。
でも、ちょっと待ってほしいです。
本当は、お金ってもっと“シンプル”なメカニズムで動いています。
ちょっと整理して見るだけで、「あれ? もしかして私でもできそうじゃん」と感じられる。
この章では、その“最初の見取り図”を一緒に描いていきたいと思います。
■1. 「収入・支出・貯蓄・投資」――お金は4つの箱で考える
最初に知ってほしいのは、
お金の流れは、たった4つの箱にすべて収まるということです。
① 収入(入ってくるお金)
② 支出(出ていくお金)
③ 貯蓄(残すお金)
④ 投資(育てるお金)
本当にこの4つだけで十分。
そして、順番もこの順番のままで大丈夫なんです。
むしろ、これ以上複雑にする必要はありません。
でも多くの人は、この “4つの箱の仕組み” が 見えていない まま生活しているので、
結果的に「毎月どこに消えたんだろう?」と感じてしまいます。
収入が増えても支出が増え、貯蓄が思うようにできない——
そんな状況が繰り返されてしまう。
ここで一番大事なのは、
お金を「可視化」した瞬間に扱いやすくなるということです。
■2. “見える化”すると、急にコントロールできるようになる
あなたも経験があるかもしれませんが、
「なんとなく気になってるけど、ちゃんと見たくないもの」ってありますよね。
家計ってまさにそれなんです。
- わかっている。けど面倒
- 知ったら落ち込みそう
- 自分のお金のクセを直視したくない
- とりあえず今月はなんとかなる
この気持ち、すごくわかります。
だからこそ、“見ない生活”が続いてしまう。
そのままがラクだから。
でも、ここで勇気を出して 一度だけ 整理してみませんか?
びっくりするほど気持ちがラクになります。
私もそうでした。
家計簿アプリで十分だし、雑でも問題ありません。
「大体こんなもんか」とわかる程度で十分です。
私は見よう見まねでスプレッドシートに簡単な仕組みを作っていましたが、
数字が“見える”と、周りの状況まで自然と理解できるようになりました。
大事なのは、
“見えていないものは改善できない”というシンプルな事実。
裏を返せば、見えた瞬間から改善は始まるということです。
これはお金に限らず、ダイエットでも筋トレでも時間管理でも全部同じ。
一気にやる必要はありません。
少しずつ、ひとつずつ。焦らなくていいんです。
■3. お金の「使う順番」を変えると、劇的に変わる
お金が貯まらない理由は、
収入が少ないからでも、節約が苦手だからでもありません。
多くの場合は、ただ 使う順番が間違っているだけ なんです。
多くの人は、
① 収入
② 支出
③ 余ったら貯蓄
という順番で生活しています。
この順番だと、どれだけ収入が増えても支出が膨らんでしまい、
結果的にほとんど残りません。
お金を使うこと自体は何も悪くない。
私は、好きに使うことそのものは全然良いと思っています。
でも、正しい順番はこうです。
① 収入
② 先に“貯蓄と投資”を取り分ける
③ 残ったお金で生活する
「いや、残ったお金で生活なんてムリだよ」と思うかもしれません。
当たり前です。
十分に余裕がある人は、悩む必要なんてないし、
好きに使えばいい。
ただ……
後悔するようなお金の使い方はしてほしくない。
人は“ある分だけ使ってしまう”習性があります。
だからこそ、先に取り分ければ、その金額の中で自然に生活できるようになる。
これは多くの成功者が語る「先取り貯蓄」の考え方でもあります。
■4. お金の流れは誰でも同じ。難しく考えないでいい
よくある例えですが、
お金って“水の流れ”にとてもよく似ています。
- 入ってくる水(収入)
- 貯めるタンク(貯蓄)
- 毎日使う蛇口(水道=支出)
- 増える池(投資)
タンクに穴(保険・サブスクなど)が空いていると貯まりませんし、
蛇口(買い物)が全開だとすぐ枯れてしまう。
逆に、タンクが一定量で安定していて、
蛇口を必要な量だけにし、池に水が流れ込むような環境を作れば、
使っても減らない循環が生まれてきます。
この“流れのイメージ”を持つだけで、
お金の扱い方がガラッと変わるんです。
■5. 初心者がまず最初にやるべき3つのステップ
ここまで読んで少しでも「なるほど」と思ってくれたなら、
次に何をすればいいのか明確にしておきましょう。
① 収入と支出のざっくり把握(ノートでもスマホでもOK)
最初から完璧を求めなくていい。
「食費は月いくら?」「あのサブスクはいくら?」「スマホ代って今いくら?」
このくらいの感覚で十分です。
② 貯蓄の“先取り額”を決める(1,000円でもOK)
大事なのは金額ではなく、習慣。
たとえば「来年の国内旅行用に毎月3,000円」でもいいし、
「毎月5,000円を別の財布に入れておく」でもOK。
最初から張り切ると続きません。
私は保険の支払いで“先に取られる感覚”が身についていたので、自然にできました。
③ 支出で“自分のクセ”を知る
人は、同じところにお金を使いがち。
食費なのか、娯楽なのか、コンビニなのか。
クセを知るだけで、節約の半分は終わります。
■6. この章でいちばん伝えたいこと
お金は「賢い人だけができる特別な技術」ではありません。
- 人生の中で、教わる機会がなかっただけ。
- 学校でも家庭でも、誰も教えてくれなかっただけ。
でも今日、あなたはスタートラインに立ちました。
“知った人”だけが進める世界に、一歩足を踏み入れたんです。
そしてこれからの章では、
収入・支出・保険・投資・節約・防御……
あらゆる角度から「お金を守り、増やし、使いこなす方法」を深掘りしていきます。
あなたの人生と大切なお金を、
あなた自身の手でコントロールできるように。
やることが多くて大変に感じるかもしれませんが、
少しずつ、一歩ずつ、一緒に進んでいきましょう。
そのための「最初の見取り図」が、この第1章です。

