ニュースで話題の「178万円の壁」って何?106万・130万の壁との違いを整理してみた

興味があるお金の話

最近ニュースやSNSで見かけるようになった
178万円の壁という言葉。

でも正直、

  • 何が178万円なの?
  • 誰が減税されるの?
  • 106万円・130万円の壁とは何が違うの?

パッと見ただけでは分かりにくいですよね。
私自身も気になったので、ニュースや解説をいろいろ調べて整理してみました。

※この記事は「2026年の税制改正として議論されている内容」を、
一般人目線で分かりやすく整理したものです。
金額や制度は今後変更される可能性があります。


そもそも「178万円の壁」とは何?

178万円の壁とは、
所得税がかかり始める年収ライン」を引き上げよう
という税制改正案の中で出てきた数字です。

対象は主に給与所得者(会社員・パート・アルバイト

仕組みとしては、

  • 基礎控除(誰でも引ける控除)
  • 給与所得控除(サラリーマンの必要経費的な控除)

この2つを合計した金額を拡大することで、
「この年収までは所得税がかからない」範囲を広げよう、という考え方です。


今までの「年収の壁」と何が違うの?

これまでの流れを簡単に整理すると、こんな感じです。

時期所得税がかかり始める目安
〜2023年頃約103万円
2024〜2025年約160万円
今後の議論約178万円へ引き上げ案

昔よく聞いた「103万円の壁」は、
基礎控除48万円給与所得控除55万円の合計でした。

その後、控除の見直しが進み、
2025年時点では約160万円まで拡大。

そして今回ニュースになっているのが、
「178万円まで広げよう」という案です。

※178万円への引き上げはまだ法律として確定していません
今後の税制改正で金額や内訳が変わる可能性があります。


178万円の内訳はどう考えられている?

報道や政党案(主に国民民主党案)では、
次のような考え方が示されています。

  • 基礎控除を大幅に引き上げる
  • 給与所得控除と合算して178万円にする

例えば案の一つでは、

  • 基礎控除:48万円約110万円超
  • 給与所得控除:55万円(現状維持)

といった形で、
「178万円までは所得税ゼロ」というゾーンを作ろう、という発想です。

基礎控除が増えれば、
給与所得者だけでなく、年金受給者事業所得者にも減税効果が及ぶ点が特徴です。


いつから適用?去年の収入から?

ここはとても大事なポイントです。

結論:まだ決まっていません。

現在の位置づけは、

  • 令和8年度(2026年度)税制改正での議論
  • 早くても2026年分の所得から反映

つまり、

  • 2024年分・2025年分の収入には適用されない
  • 実際に反映されるのは2027年の年末調整・確定申告になる可能性

という段階です。


106万円・130万円の壁とは別物

ここが一番混乱しやすいところですが、
178万円の壁は「税金」
106万円・130万円の壁は「社会保険」の話です。


106万円の壁(社会保険・本人の壁)

106万円の壁は、
一定条件を満たすと「本人が社会保険に加入する」ラインです。

以下すべてに当てはまると対象になります。

  • 週20時間以上働く
  • 月額賃金8.8万円以上(年約106万円)
  • 2か月超の雇用見込み
  • 学生ではない
  • 従業員51人以上の会社

この場合、
本人名義で健康保険・厚生年金に加入し、
給料から社会保険料が天引きされます。

「扶養から外れる」というより、
「自分が被保険者になる」壁です。


130万円の壁(社会保険・扶養の壁)

130万円の壁は、
配偶者や親の社会保険の扶養に入れるかどうかの基準です。

  • 年収130万円未満:扶養に入れる
  • 年収130万円以上:扶養から外れる

会社の規模や労働時間は関係なく、
「恒常的な収入が130万円以上か」で判断されます。

扶養から外れると、

  • 国民健康保険+国民年金
  • または勤務先の社会保険

に自分で加入する必要が出てきます。


交通費・賞金・一時収入はどう扱われる?

ここも要注意ポイントです。

項目所得税社会保険(130万)
交通費非課税限度内は含まない含まれる
馬券・賞金一時所得(控除あり)原則含まれない
株・配当課税対象含まれないことが多い

社会保険の扶養判定は、
「今後も継続的に得られる収入か」が重視されます。

一時的な賞金は基本的に問題になりませんが、
交通費は年収に含まれる点は要注意です。

⇩※ 長くなるので割愛しますが、ちょっと気になるポイント!

社会保険の扶養判定では?

ここも気になるポイントです。

  • 宝くじ・totoの当せん金
    原則、社会保険の扶養収入には含まれません

理由は、

  • 継続性がない
  • 労務や事業による収入ではない

ためです。

※ただし、健康保険組合ごとに判断が異なるため、
高額当せんの場合は一応確認が無難です。

宝くじやサッカーくじの当せん金は、
当たったあとに税金を払う必要はありません。
ただし、購入時点ですでに税金相当分が差し引かれており
そのお金は自治体スポーツ振興などに使われています。


まとめ|今の時点で整理すると

  • 178万円の壁:所得税の話(未確定)
  • 106万円の壁:本人が社会保険に入るライン
  • 130万円の壁:扶養から外れるライン

当面は、

「178万(税金)」+「106万・130万(社会保険)」
という複数の壁が並立する状況

になりそうです。

ニュースの数字だけを見ると混乱しますが、
税金と社会保険を分けて考えると、かなり整理しやすくなります。

今後、制度が正式決定したら、
年収別の影響も改めて確認したいですね。